おっぱいをあげているとき、皆さんはどのような姿勢であげていますか?いつも姿勢を意識して授乳しているお母さんはそんなに多くはいないかと思います。
「好きな姿勢であげちゃだめなの?」と考える方もいらっしゃるかと思いますが、なんとこの姿勢ひとつでも赤ちゃんの授乳量にも大きくかかわってくるのです…!
それだけでなく、悪い姿勢でおっぱいをあげたままでいると母体にも悪影響が及んでしまうことも!
今回は、そんな授乳時の姿勢で気をつけるべき点とおすすめの姿勢を紹介していきますよ~!
目次
いつも同じ姿勢だと乳腺炎の可能性も…
実は、乳腺炎を引き起こす原因って日常生活のあちこちに潜んでいるんです!
お母さんの食事内容や、ストレス・疲れ、身体の冷えなども原因として考えられますね。
また、授乳回数や赤ちゃんの飲み方なども関係してきますが、毎日の授乳のときの授乳姿勢も乳腺炎と大きく関係してくるのです。
授乳姿勢と言われると、赤ちゃんを横抱きにして赤ちゃんの顔の近くの乳房から母乳をあげる姿が思い浮かんでくると思います。ですが、毎回この姿勢で授乳するのは実は望ましくないのです。
その理由は、赤ちゃんのおっぱいの飲み方にあります。赤ちゃんは下唇の力が強いため、下唇側が当たる部分はよく吸われていても他の部分からは十分に吸われないのです。特に赤ちゃんの下唇が当たりにくい、お母さんの脇の部分が吸われにくい部分となります。
あまり吸われない部分の乳腺は母乳が残ってしまうので、詰まったりしこりになったりしてしまいます。お母さんの体調が良くないときはそこから炎症になってしまうことも。それがいわゆる乳腺炎なのです。
つまり、乳腺炎を避けるためには適度に授乳の姿勢を変えながら母乳をあげることが大事なんですね!
これが鉄板!授乳姿勢の基本3カ条
それでは、赤ちゃんにとって母乳が飲みやすくお母さんの負担も少ない理想的な授乳姿勢とは一体どのような姿勢なのでしょうか?どんな姿勢の時でも気をつけてほしい鉄板の基本3カ条を見ていきましょう!
背中がまっすぐな姿勢であること
背中が丸まった、いわゆる猫背の状態になっているのはNG。私自身も自分が授乳しているときの姿勢を写真でみたときに「こんなに曲がってたの!?」と思わず叫んでしまいました(笑)また、猫背であると腹筋が使われないためにおなかのたるみの原因にもなってしまいます…。
一番ラクな姿勢って「正しい姿勢」であることをご存知ですか?坐骨が椅子に当たり、骨盤を立てて座るのを正しい姿勢であれば腰や背中、肩への負担が劇的に減ってくるんです!
どんな姿勢で授乳するにしろ、背筋をピンとさせることを意識してください。ちなみに私は、頭から糸で引っ張られるようなイメージを描いて背中をまっすぐにさせていますよ~!
赤ちゃんとしっかり密着していること
授乳の際はどうしても赤ちゃんの口元だけに意識が向きがちですが、口だけをおっぱいに近づけようとするとお母さんの腕に体重がかかってしまいます。
赤ちゃんの身体全体をお母さんの身体にぴったりと密着させると、お母さんの負担も軽減されますよ!
また、ぴったりとお母さんとくっついていることで赤ちゃんが安心しているので、赤ちゃんが愛情を感じながら安心しておっぱいを飲むことができます。興奮してなかなかおっぱいを飲んでくれないときにも、なだめる効果がありますよ。
赤ちゃんの顔がおっぱいの真正面になるようにすること
そして、赤ちゃん自体の授乳姿勢も気にしてあげましょう。大人でも同じことが言えますが、身体のがねじれた体勢だとうまくおっぱいが飲めません。
授乳の時、赤ちゃんが首だけを横に向けて飲んでいませんか?母乳育児をしていると赤ちゃんは基本的にげっぷはしないのですが、母乳を飲んでいるのにげっぷが出る赤ちゃんはこの姿勢が原因かもしれません。
また、おっぱいが赤ちゃんの顔より下にあると赤ちゃんが前かがみの状態になってしまいます。口を開けたら真正面に乳首がくるように、しっかり赤ちゃんの姿勢を正してあげましょう!
オススメの授乳姿勢は「あぐら」
授乳姿勢の基本3カ条をおさえたところで、具体的にどんな姿勢がいいのでしょう?
それはズバリ、「あぐら」の姿勢です!
横座りなど座った際に身体が左右に傾いていると骨盤にかかる体重がどちらか一方に偏って骨盤や腰椎に負担がかかってしまいます。そこに赤ちゃんを座らせると赤ちゃんの重みで、股関節・恥骨などががズレて激痛を招いてしまうこともあるそうです。あぐらであれば、身体が地面に対して水平を保てるので安定した状態で授乳ができます。
また、あぐらで座ると左右の太ももの幅が広くなるので、赤ちゃんが乗っかる部分が広くなります。土台が広い方が赤ちゃんが安定するので、赤ちゃんの居心地も良いはずですね♪
ソファなどに座ってあぐらで授乳すると腰が沈んでしまっておっぱいがあげにくいので、私はよくおしりに座布団を敷いて壁に背中を預けた状態であぐらをかいて授乳していますよ!
ただし、あぐらは腰や股関節にはよくないというデメリットもあるので、もし腰に痛みが走りやすい人は控えたほうが良いでしょう。
あぐらが辛い人は授乳クッションも使ってみましょう
自分だけで姿勢を正すのが大変な場合は、授乳クッションに頼ってみるのもひとつの手です。でも、授乳クッションってたくさんあってどう選んだらいいのかわかりませんよね…。今回は私が実際に購入した際にポイントとなった点をご紹介していきます!
高さ(厚み)があるもの
赤ちゃんを授乳クッションに乗せたとき、赤ちゃんの顔とママのおっぱいがしっかりくっつく距離になるのが理想です。ママの腕代わりをしてくれるような、赤ちゃんの頭や体を支えて赤ちゃんがおっぱいを飲みやすい角度で固定するための機能が必要ということなのです。しっかりとした高さがあればお母さんも猫背にならずにおっぱいをあげられますよ!
硬さがあるもの
次に大事なのが硬さです。「クッションというくらいなんだから柔らかい方がいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。でもいざ赤ちゃんが産まれて授乳で使うとなると、赤ちゃんの体重で授乳クッションがへこんでつぶれてしまっては意味がないのです!赤ちゃんはおっぱいに届かず、お母さんも前かがみの姿勢になってしまいます。へたることなく高さをきちんと維持してくれる硬さがあるものを選びましょう♪
中身が綿素材のもの
低反発素材やマイクロビーズなど、私も買うときに色々と触って比べてみましたがやはり綿の素材が一番しっかりしています!その他の素材は赤ちゃんがクッションに沈んでしまいそうで不安でした(汗)
また、自分と赤ちゃんにとってちょうどいい高さに後から綿を詰めて調節ができるのも魅力のひとつ。成長によって中身の綿を出し入れして調節していきましょう。クッション自体がへたってきたりした場合は追加してあげるといいですね。
洗濯ができるもの
とにもかくにも毎日使うものは洗濯できるものに限ります!赤ちゃんの吐き戻しやこぼれた母乳で濡れることはしょっちゅうあることなので、カバーを洗濯できるのはマストでしょう。汚れたものをそのままにしておくのは衛生上も良くないですし、臭いも気になります。
探してみると洗い替え用のカバーが売られているものも多いので、何枚か余分にカバーを買っておくのがいいでしょう!
授乳は毎日やることなので、できるだけお母さんにとっても赤ちゃんにとってもストレスなくできることが大切です。おっぱいをあげる時間は本当に短い間だけ。だからこそ、スキンシップとして愛情をはぐくみつつ楽しみながらできる自分なりの授乳スタイルを見つけていきましょうね♪