母乳育児をしているママが特に気をつけているのは、自分の食事だと思います。でも、どのように気をつけたらいいのか、食べたものはどれくらいの時間で母乳に影響するのか?きちんと自分は栄養の高い母乳をあげられているのか?など心配になることもあるはず。
私は気になりすぎて自分で母乳をぺろっとなめてみたりしたことがあります(笑)赤ちゃんにとって唯一の栄養源だからこそ、きちんと気にかけて質のいいおっぱいをあげたいですよね!
今回は、母乳とママの食事との関係や食べたものが影響する時間、そして母乳にとって良い食事と悪い食事について解説していきます。母乳についての知識を深めて、赤ちゃんにとってもママにとっても良い食事がとれるようにしていきましょう!
どうして食事が影響するの?
母乳育児を頑張っているママにとって、母乳がどれくらい出ているか、赤ちゃんにとっておいしい母乳が出ているかどうかなど、気になることがたくさんありますよね!その母乳をつくるためにはママの食べる食事の内容が大きくかかわってくるのですが、それはなぜでしょうか?
それは、母乳はママの血液によって作られているからなんです!
出産によってママの体は「プロラクチン」と「オキシトシン」というホルモンを分泌します。プロラクチンがママの血液を乳房に集めて乳腺の腺房で母乳を作って、オキシトシンが母乳を乳頭へ運んでいるのです。
その血液は栄養素を身体全体に運ぶ働きを持っています。そして血中にはママが食べた食事によって取り入れた栄養素が豊富に含まれています。ですから、バランスのとれた食事を摂取すれば血液中の成分が母乳に良い影響を受けるため、赤ちゃんはぐんぐんと健康的に成長してくれるのです!
おっぱいの元となっているのは血液。つまり、私たちの体は食べた物で作られています。ということは、血液から作られる母乳は食べた物によって味や質が変わってくる…ということになるんですね。
母乳に影響するのは食事の何時間後?
それでは、ママが食べた食事が母乳に影響するのは何時間後なのでしょうか?結論から言うと、2~3時間ほどで影響してくるのが平均的です。ただ、その時の母体の空腹状態や消化に良い食事かどうかということなどで何時間後に影響が出るかは変わってきます。
ちなみに、母乳に悪い影響を与えうる飲み物とアレルゲンになりうる食べ物が母乳に影響するまでの時間は以下のようになります。
- カフェイン(コーヒー、紅茶、チョコレート)→1~2時間後
- アルコール類→のんですぐ
- 卵→2~3時間後
- 牛乳→3~4時間後
このようにアルコール類は飲んでからすぐに母乳から成分として出ますが、その他もほかの食事同様に数時間後に出る傾向にありますね。
また、カフェインは赤ちゃんが体外へ排出するまでの時間が長くかかります。例えば、新生児の場合はおよそ98時間でやっと摂取した半分の量が排出されます。そして生後3~5ヶ月の赤ちゃんではおよそ14時間で半分の量が排出されます。
母乳に良いもの、悪いものも含めておおよそ2~3時間で母乳に影響するととらえておくのがよいでしょう。
母乳に良い食事・悪い食事
それでは、おいしく栄養のある母乳をだしてあげるため、つまり血液の質を高めるためにはどんな食事をしたら良いのでしょうか?母乳にとって良い食べ物、悪い食べ物をそれぞれ見ていきましょう!
母乳の質を良くする食事
白米
私のオススメは断然白米です!!!白米は母乳の主成分であり、体のエネルギーとなる炭水化物です。また、脂質などよりも燃えやすく体にたまりにくいので体温や基礎代謝も上げてくれるんですよ♪そして同じ炭水化物でも、ご飯はパンより噛む回数が増えて満腹感が得られます。
根菜類
野菜を多く摂ると体内の水分量が増えて、さらっとした飲みごたえの母乳になります。特にごぼう、イモ類、大根、レンコンなど地面の中でできる根菜は体を温める作用があり、血流をよくする効果があるため、授乳中は食事に積極的に取り入れてくださいね。
脂肪の少ない肉、魚
たんぱく質や脂質は、母乳のもとになる血液が作られるうえではずせない栄養素の1つです。良質で低脂肪の肉や魚といえば、鶏ささみや胸肉、牛肉の赤身、鯛などの白身魚もオススメです。特に魚からはカルシウムも摂れるので一石二鳥!罪悪感なくお肉が食べられるって嬉しいですよね(笑)
水分の多いメニュー
スープや鍋は水分が多く、体も温まるメニューです。一汁三菜という言葉もあるように、普段の食事に1杯の汁物を加えることで、体に必要な水分量を補うことができますよ。私はよく具だくさんのけんちん汁を作っていました!腹持ちもいいし身体もあたたまって母乳の出もよくなりましたよ♪
控えた方がいい食事
7大アレルゲン(卵 、小麦 、乳 、えび 、かに 、そば 、落花生)
7大アレルゲンとは、特にアレルギーをおこしやすい食品のことです。特に乳幼児は「鶏卵」「牛乳」「大豆」などのタンパク質が豊富な食品にアレルギー反応をおこしやすいです。母乳から赤ちゃんへ移行するアレルゲンは微量とされていますが、授乳後に赤ちゃんに蕁麻疹や湿疹がでたり、呼吸が苦しそうだったりしたときは注意してください。
刺激物
過度に辛いカレーや麻婆豆腐、キムチなどの料理は極力避けるようにしましょう。また、ニンニクや生の玉ねぎなどを食べると母乳ににおいが出る可能性があるといわれています。
とはいえ、刺激の強い食べ物が好物だというママも多いかと思います。かという私もその一人!週に1回は辛い味付けの食べ物を食べるようにもしていますよ♪キムチやニンニク、カレーはたまに適量を食べるぶんには問題ないとされているので、たくさん食べることは控えて、適切な量を食べるようにしていきましょう。
アルコール
母乳中のアルコール濃度はママの血液中のアルコール濃度とほぼ同じなので、飲酒をした後の母乳を赤ちゃんが飲むと、赤ちゃんはじかにアルコールの影響を受けてしまいます。また、前述した母乳を乳頭に運ぶ役割のあるオキシトシンの分泌を減らしてしまうので、
母乳の出も悪くしてしまうのです。
どうしても飲みたい時は、授乳直後に飲酒をするか飲酒後最低3時間は授乳をしない、飲酒の前にあらかじめ搾乳をしておく、などの対策をしておきましょう。
カフェイン
授乳中のママがカフェインを摂取すると、そのうち1%程度のカフェインが母乳に移行します。赤ちゃんはカフェインへの感受性が高く、過剰摂取すると興奮気味になり落ち着きがなくなったり、眠れなくなったりするなどの症状が出ることがあります。どうしても飲みたい場合は、ノンカフェインのコーヒーや紅茶を選びましょう。現在はさまざまなノンカフェインのお茶や紅茶が販売されているので、色々試してみてお気に入りの一杯を見つけられるといいですね!
まとめ
母乳育児を頑張っているママたちは、赤ちゃんのお世話をしながらも自分の体調管理や食事にも気を遣わなければなりません。気にかけることがたくさんあって、どうしても自分のことは後回しにしがちだと思います。
けれど、ママの食事は赤ちゃんが健康にすくすく成長していくために必要不可欠ですよね。
赤ちゃんが元気に育つためにも、自分のことをきちんと大切にしてあげましょう。たまに甘いものなど好きなものを食べて、ストレスをためないことも大切ですね♪
おいしく栄養価の高い母乳がでるということは、母子ともに健康であるとも言えます!ぜひバランスの良い食事をたくさん食べて赤ちゃんの成長を支えてあげてください。