赤ちゃんの頭にかさぶたを発見したことはありますか?
黄色っぽいかさぶたのようなものは、乳児脂漏性湿疹といって多くの赤ちゃんが経験するものかもしれません。
今回は、赤ちゃんの頭にかさぶたができたとき、おうちでの対処法についてご紹介します。
目次
赤ちゃんの頭にかさぶたができることはよくある
赤ちゃんの肌は、柔らかくてとってもデリケートです。
頭皮も、同様で意外と荒れやすいところとなっています。
赤ちゃんに見られる湿疹を総称して「乳児湿疹」と呼び、特に多いのが「乳児脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)」とよばれるものです。
この脂漏性湿疹の特徴は、体にできずに首より上にできて、黄色いうろこやかさぶたのようなもので頭が覆われたり、眉毛の中やおでこほっぺたなどに、ふけのようなカサカサしたものができたりします。
黄色でなく、赤色の湿疹として見られる場合もあります。
体質や肌の強さといった個人差がありますが、多くの赤ちゃんが経験するもので、生後1か月以降~1歳前後の赤ちゃんによく見られる症状です。
皮脂自体は、様々な刺激や細菌からからだを守るためにあるので、それ自体が悪いわけではありません。
しかし、生まれたばかりの赤ちゃんは、ママのおなかの中にいたときのホルモンの影響で、皮脂の分泌が活発になっていることがあります。
もし、頭皮が膿んでジュクジュクとしてきたり、痛がっていたりするようでしたら、一度、小児科を受診してみてください。
頭にかさぶたがあるときの赤ちゃんへのシャンプー
脂漏性湿疹を治すためにも、頭皮を清潔に保つことが大切になります。
そこで、脂漏性湿疹のかさぶたがある赤ちゃんをお風呂へ入れるときのポイントをご紹介します。
オイルを使って、頭皮の汚れを落としやすくする
乾燥してかさかさになっているかさぶたは、シャンプーで優しく洗っただけでは取れません。
かさぶたの上にオイルを乗せておくことで、かさぶたが柔らかくなって、頭皮からはがれやすくなるので、お風呂に入る15分ほど前に塗ってあげましょう。
このときのオイルは、市販のベビーオイルでも良いのですが、ベビーマッサージで使用するような植物性の無香料・無着色・防腐剤無添加のものの方が、赤ちゃんへの刺激が少ないのでおすすめです。
プレシャンプーであぶらを取り除く
オイルを塗ってある状態は、油の膜が張ってある状態で、シャンプーしてもあまり泡立ちません。
一度ですべての汚れを落とそうとするのでなく、一回目はオイルや皮脂汚れを落とすために、爪を立てず、シャンプーや石鹸で表面をくるくるなでるように洗ってあげましょう。
オイルの洗い流しがあると、逆効果となってしまう恐れもあるので、しっかりと洗い流しましょう。
2回目のシャンプーで頭皮を洗う
表面の汚れを洗い流してから、再びシャンプーや石鹸で、今度は頭皮を洗います。
かさぶたをはがさないように、爪ではなく指の腹を使ってゆっくり円を描くように洗っていくのがポイントです。
水気を取るときはやさしく
頭を洗った後の赤ちゃんは、温まって血行が良くなり皮膚もやわらかくなっています。
水気をふき取るときも、ゴシゴシこするのでなく、赤ちゃんの頭を優しく包み込むようにタオルを当てて、水気をタオルにしみこませるようにしましょう。
おうちでのケアのしかた
乳児脂漏性湿疹になったときは、シーツや枕カバーといった寝具をこまめに変えて、清潔に保つことが大切です。
特に、寝ていることが多い・おすわりやたっちをする前の赤ちゃんにとって、枕や布団も肌着と同じくらい汗などで、汚れてしまうものだと思ってください。
天候などの都合もありますし、シーツなどを毎日洗濯することは大変なので、そういうときは枕や、赤ちゃんが横になるシーツの上にガーゼを敷いて、それを交換するようにするとラクになりますよ。
また、脂漏性湿疹のときは、頭皮が蒸れてしまうため、帽子はなるべくかぶらせないようにしましょう。
しかし、真夏の日差しの強い日に帽子がないと、赤ちゃんもつらいですし、強い紫外線によって別のトラブルを引き起こしかねないので、そういうときは、帽子をかぶらせても大丈夫です。
長時間被りっぱなしだと、蒸れて、湿疹がひどくなってしまうおそれがあるため、日陰などに入ったときに、こまめに帽子を外し、赤ちゃんの頭周りの風通りを良くして適宜汗を拭いてあげるようにしましょう。
やってはいけないこと
頭皮の状態を悪化させ、脂漏性湿疹の症状を長引かせてしまうおそれのある行動をご紹介するので、参考にしてみてくださいね。
かさぶたを無理やりはがす
赤ちゃんの頭にできた脂漏性湿疹は、カサカサしていてちょっともりあがっているので、ついついはがしてしまいたくなるかもしれません。
しかし、無理やりはがそうとすると、頭皮を傷つけ出血することもあり、症状を悪化させてしまうので絶対にやらないようにしましょう。
頭をゴシゴシと洗う
赤ちゃんの頭皮は大人よりもやわらかく敏感です。
大人のようにゴシゴシ洗うと、痛いと感じてしまいます。
また、優しく洗っていてかさぶたが、自然とはがれることは問題ないのですが、ゴシゴシと力を加えてしまうと、まだはがれないはずのかさぶたをはがしてしまう恐れもあるので、爪を立てないで指の腹を使って、くるくると洗うようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんの脂漏性湿疹を治すためには、毎日清潔にすることが大切ですが、清潔にしたからと言って、必ずしも、すぐに症状が良くなるというわけではありません。
改善が見られないからと言って、焦らず、ケアを続けましょう。
もしも、おうちでのケアで良いのか不安に思うことがあったら、アトピーなどのほかの病気が隠れていることもあるので、小児科や皮膚科を受診してみてくださいね。