大変な出産を一緒に乗り越えて、生まれてきた赤ちゃん。
とにかく元気に成長してほしい、と思っているからこそ、ママは赤ちゃんのちょっとした見た目の変化にも敏感になってしまいますよね。
赤ちゃんの頭の形の変化は、その中のひとつ。少し変わった形をしてしまっていても、問題はないのでしょうか?
うちの子だけ?頭が長い!
そんなねんねの時期には気が付かなかったのに、赤ちゃんの発達が進んで寝返りがうてるようになったり、その状態から頭を持ち上げたりしだして、初めて気が付くこと。
「うちの子・・・頭が細長い!?」
また、縦抱っこをして赤ちゃんの頭をなでてあやしているときや、お風呂に入れているときに気が付くママも多いようです。
一旦気になってしまうと、意識してしまう赤ちゃんの頭の形。
ついつい、病院でこっそり他の赤ちゃんと見比べているママも多いのではないでしょうか。
自分の赤ちゃんだけ頭が細長い形をしていたら、何かの病気ではないか、脳に異常があるんじゃないか、と心配になってしまうと思います。
では、大切な赤ちゃんの頭はいつ、どんな理由で細長くなってしまったのでしょうか。
また、治すことはできるのか、できるとしたらいつまで?
ここから、さらに詳しく見ていきたいと思います。
赤ちゃんの頭が長くなる理由
赤ちゃんの頭が長くなってしまう原因は、先天的なものと後天的なものの二つに分けることができます。
先天的な原因とは、生まれる前に何かしらの原因があったということです。
逆に、「生まれたときはあんなにきれいな頭の形をしていたのに・・・」という場合は、後天的な原因ということになります。
まず、先天的な理由の場合、その多くはママの子宮の中が狭かったことです。
つまり、初産で子宮があまり伸びなかった場合や、双子妊娠で赤ちゃんふたりが一つの子宮の狭いスペース内で成長した場合などです。
これらの場合は、赤ちゃんの頭が圧迫されることによって、形が長くなったりいびつになったりすることがあります。
さらに、出産の状況に原因があることもあります。
産道が狭かった場合や、逆子のケース。
吸引分娩によって頭が長くなってしまった、ということも多いです。
一方、後天的な理由として一番多いのは、ねんね期に赤ちゃんが寝ていた姿勢です。
頭が柔らかい時期に、あおむけでばかり寝ていたことによって、生まれたばかりの時と比べて頭の形が変わってしまうことはよくあります。
さらに、誤って赤ちゃんの頭をぶつけてしまったときにも、変形を起こすことがあります。
また、まれではありますが、狭頭症などの病気が原因のこともあります。
長いと問題?気にしなくてもいい?
結論から言えば、単なる「ゆがみ」程度に赤ちゃんの頭の形が変わってしまっている場合は、そこまで気にしなくてもOKということになります。
この先寝ている時間がどんどん短くなったり、赤ちゃんの頭が大きく成長していく過程で、少しずつゆがみもきれいになっていく場合が多いです。
実際に筆者の娘も、出産の際に吸引分娩となったことで、しばらく後頭部あたりが伸びたように長くなっていたのですが、4か月の今は全く気にならなくなりました!
ただ、赤ちゃんの頭の形がなんらかの病気によって変化している場合には注意が必要です。
たとえば、前述の「狭頭症」とは、赤ちゃんの頭の骨が早期に縫合されてしまって、頭部が狭くなる病気のことです。
この場合、赤ちゃんの頭や顔の形がいびつになることがあります。
このような病気が疑われる場合には、早期に病院を受診しましょう。
赤ちゃんの頭の形を治す方法
上記のように、多少ゆがんでいる程度であれば、赤ちゃんの頭の形を無理に治そうとする必要はありません。
ただ、どうしても気になってしまう場合は、以下の方法を試してみてもいいかもしれません。
いわゆる「向き癖」がある赤ちゃんの場合は、その方向とは逆側に、何か興味を誘いそうなもの(ガラガラやにぎにぎなど)を置いてみたり、体の下にクッションやバスタオルなどを挟んで、寝る向きを変えてみたりしてみましょう。
さらに、最近はベビーグッズ売場に行くと、「頭の形をよくする枕」というものを売っていたりもしますので、そういったものを使用するのもオススメです。
赤ちゃんの頭は、生後半年くらいまでは骨どうしの間に隙間があり、柔らかいとされています。
これ以降になると、ハイハイが始まったりして、なかなか頭を固定させることも難しくなってきますので、なんとかして形を整えたい場合は、生後半年から7、8か月くらいまでに行うのがいいかもしれませんね。
柔らかくてデリケートな赤ちゃんの頭。
一番近くにいるママが注意して、見守ってあげましょう。