おばあちゃんに「お風呂上りに白湯を飲ませなさい」って言われたけどどうなの?
そろそろ離乳食だし、母乳・ミルク以外の水分はどうやって与えるの?
そんな疑問を持つママたちに、赤ちゃんに“おっぱい”以外の水分補給をする方法についてご紹介します。
おっぱいから離乳食へ
私もよく、母や祖母世代の先輩ママさんたちには、お風呂上りなどに「“白湯”を飲ませなきゃ」と言われました。
しかし、最近、産院の指導で、母乳・ミルク以外の水分補給はしなくてもよいと言われることが多いですよね。
母乳は「完全栄養」とも言われ、赤ちゃんの成長に必要な栄養分は母乳だけで足ります。
また、母乳を通じ、お母さんの免疫力を赤ちゃんに与えることもできるといったメリットもあります。
ミルクも、最近のものは母乳に近い組成となっており、栄養面で言えばこちらでも十分なのです。
では、なぜ昔は白湯を飲ませていたのでしょうか。
今でこそ、ミルク(乳幼児用調製粉乳)の品質は高く、母乳と近い組成・栄養を摂れるようになりました。
付加価値を付けているものや、成長段階ごとに種類が分かれていたりもしますよね。
しかし、私たちの親・祖父母世代のミルクはここまで発達していませんでした。
私は基本的に完母になりましたが、出産直後は母乳の出が安定せず、おっぱいトラブルなんかもあり、ミルクを利用したことがあります。
しかし、母乳以外のものを与えているとお母さんが作る母乳の量は減ってしまいます。
今の祖母世代は、ミルク育児だった人も多かったと耳にしたことがあります。
したがって、母乳・ミルクを中心に与えている間は、基本的にほかのもので水分を補給する必要はありません。
もちろん、白湯やカフェインの低いお茶など飲ませることも問題はありません。
しかし、離乳食が始まると“母乳・ミルク以外”の水分を摂取することも必要となってきます。
赤ちゃんへの麦茶の飲ませ方
麦茶にはカフェインも含まれておらず、砂糖が入っていないものならば、虫歯などの心配も少なくなり、赤ちゃんにはもってこいの飲み物ですよね。
では、いつから与えたらいいのでしょうか。
基本的には、先ほど説明したように離乳食が始まるまでは母乳・ミルクを中心に与えていくのが望ましいです。
したがって、離乳食を始める時期から徐々に、母乳・ミルク以外の味に慣れさせるという意味でも始めてみるのが良いです。
赤ちゃん用品を扱うお店へ行くと、必ずと言ってよいほど、「赤ちゃん用の麦茶(生後1か月頃~)」というものが置いてあります。
この「赤ちゃん用の麦茶」と「(大人も飲む)普通の麦茶」との違いはなんでしょうか。
答えは、“赤ちゃん用の麦茶は普通の麦茶よりも薄くなっている”です。
つまり、ご家庭で飲まれている普通の麦茶に水を足して薄めてあげれば大丈夫です。
普通の麦茶は、今まで母乳やミルクしか飲んでこなかった赤ちゃんにとっては、どうしても苦みがあるものとなります。
初めて飲むときに嫌いになってしまっては、あとあとママたちも大変ですから、赤ちゃんへ麦茶を与えるときは薄めるようにしましょう。
もちろん、市販されているお赤ちゃん用の麦茶で全く問題はないのですが、赤ちゃん用のものを別途、用意するよりも、大人と同じものを薄めて与える方が経済的になりますよね。
赤ちゃん用の水分補給用品
その場合、最初はスプーンで少しずつ与えていってください。
以下に、離乳期によく使用される赤ちゃんの水分補給用品についてご紹介します。
ベビーマグ
赤ちゃんが、ストローやコップで飲み物を飲めるように練習するための用品です。
コップの左右に、赤ちゃんが両手で持てるようにハンドルがついています。
飲み口をスパウトやストローに替えることができます。
中身がこぼれないようにふたがついているので、お出かけ時の持ち運びに便利です。
スパウトマグ
哺乳瓶の乳首とストローの中間でくちばしのような形の飲み口になっています。
哺乳瓶で飲みなれているあかちゃんは、飲み口の感触が似ているため
比較的スムーズに飲み始めることができます。
一方、完母で育てていると、哺乳瓶同様に、飲み口の感触を嫌がり、使いたがらない赤ちゃんもいます。
うちの息子も最初は全然飲んでくれませんでしたが、半分おもちゃのように与えていたら気がついたら勝手に飲むようになっていました。
ストロー
スパウトの次段階として使用するママも多いですが、ストローから始めるというママもいます。
ストローマグは飲めなくても、紙パックの飲料を与えたら上手に飲めたという人もいます。
また、赤ちゃんの大好きなキャラクターなどの絵があったりすると、最初は上手に使用できなくても、そのグッズに興味を持ってくれたりもしますよ。
卒乳後の水分補給の重要性
新生児については約80%だとか。
また、赤ちゃんは大人よりも代謝が良く、またいつも全身で運動するので、大人よりも体内の水分量の割合が多くても、体外へ蒸発する量も多いのですね。
喉が渇いても、なかなかそれを伝えることができなかったり、遊びに夢中になっていたりして、ついつい長時間水分補給しないこともあるかもしれません。
そうすると「脱水症状」の心配が出てきます。
「脱水症状」とは、体内の水分と塩分が失われた状態のことです。
暑い夏の日に限らず、風邪などをきっかけにも、一年中起こりうる症状です。
脱水症状はママやパパたちが、赤ちゃんの出すサインに早急に気づいてあげることが大切になってきます。
赤ちゃんや言葉の話せない小さい子どもたちの場合、
- 涙
- よだれ
- おしっこ
の3点を注意して観察してみましょう。
このようなサインが出ていたら脱水症状を起こしかけているかもしれません。
進行すると、意識がなくなったり、けいれんが起こったりの症状が出てきます。
ママが飲ませているつもりでも、赤ちゃんがうまく飲めていないこともあります。
脱水症状はいのちに関わります。
もし、水分補給が上手にできていないようなら点滴などの処置が必要となるので、早急に病院へ行くようにしましょう。
また、卒乳後、脱水症状までいかなくても、今まで母乳などで栄養と共に補っていた水分を、卒乳後は意識的に摂るようにしましょう。
自分で自分の必要な分の水分補給ができるようになるのはまだまだ先。
それまでは大変でも、赤ちゃんのサインを見極め、ママたちが手助けしてあげましょう。