ご出産おめでとうございます。
可愛い赤ちゃんには健やかでいて欲しいですね。
でも、新生児育児には不安はつきもので、「なんだか息が荒くて心配」と感じる瞬間はありませんか?
息が荒くなる理由や、気をつけることが分かれば安心できるはずです。
新生児はなぜ息が荒くなるの?
でも、ほとんどの場合は、心配いりません。
新生児は、運動神経が未発達なので、上手に口呼吸ができません。
鼻と口の両方で呼吸をするので、鼻がつまっただけで呼吸がし辛くなり呼吸の回数が増えます。
手足をばたつかせて動かしたり、反り返ったりして運動量が増えた時にも息が荒くなります。
お腹がすいていておっぱいやミルクが欲しい時も荒くなります。
新生児の息が荒くなるのは、めずらしいことではないので、注意深く様子をみましょう。
また、息の状態だけでなく、他の症状も見て総合的に判断することが大切です。
放っておくと重篤化するので、気になるときはすぐに小児科に連れて行きましょう。
新生児呼吸窮迫症候群という、肺の未成熟によって起きる呼吸困難の病気もあります。
早期産児に見られること多く、出生後2〜3時間で発症します。
出生後24時間経った後でも発症することもあるので、入院期間中は医師によって注意深く観察されます。
新生児の呼吸はいつもどんな感じ?
新生児は代謝が高いため、たくさんの酸素を必要とします。
肺や胸筋が未発達なので、1回の呼吸でたくさんの酸素を吸い込めないため、呼吸数を増やして補っているのです。
小さい動物ほど心拍数が多いのも同じ理由です。
正常な新生児でも、呼吸リズムが規則的なわけではなく、時々短い無呼吸も見られます。
5〜10秒の無呼吸はよく見られるものなので心配はいりません。
筆者の子も新生児の時に無呼吸状態が何回かあり、とても慌てたのを覚えています。
生後2〜3カ月以降に規則的になることが多いですが、不規則な呼吸がまだ続くようなら、呼吸循環系疾患や何らかの感染症の疑いがあるので、病院で受診しましょう。
授乳直後は呼吸数が増え、眠っているときは減ります。
腹式呼吸をしているので、いろんな時にお腹に軽く手を添えて呼吸数を計ってみましょう。
新生児がこんなときは病院へ!
前述したとおり、新生児の呼吸が荒くても、大抵の場合は問題ありません。
しかし、問題がある場合もあるのです。
ぜーぜーという喘鳴、ぐったりしている場合は、呼吸障害が起きていますので、すぐに病院へ連れて行きましょう。
これらの症状に加え、顔・唇・手足の先が紫のときはチアノーゼを起こしています。
酸素不足が長く続くと重篤な状態になりますので、すぐに受診しましょう。
呼吸のたびに肋骨の間や下がへこむ時は、呼吸疾患の可能性があります。
また、突然咳き込んだりゼーゼーする場合は誤飲または小児喘息の可能性があります。
誤飲の場合、異物が気管を塞いでおり非常に危険です。
のどの手前に異物がある場合は指を入れて吐き出させられますが、逆に中に押し込んでしまう可能性もあるので、自己判断での処置は危険です。
小児喘息の場合、早いときは2〜3カ月頃から症状が出ます。
夜間に呼吸が乱れる日が続くようなら、小児喘息の可能性があります。
定期的に受診しましょう。
新生児の息が荒くならないよう日頃から気をつけることは?
息が荒い状態は呼吸疾患でなくても、赤ちゃんにとっては、心地よいものではありません。
鼻づまりなど、改善できることは、しっかり対処してあげましょう。
鼻腔が狭い赤ちゃんは鼻がつまりやすいので、しっかりケアをしてあげましょう。
蒸しタオルで赤ちゃんの鼻の付け根を温めてあげると、鼻の通りがよくなります。
そして、鼻水吸い器で鼻水を優しく吸いだしてあげましょう。
赤ちゃん綿棒で、鼻の入り口をくすぐってくしゃみと共に、鼻水を出させる方法もあります。
空気の乾燥は粘膜の乾燥を引き起こし、鼻詰まりが起こりやすくなりますので、加湿器などで加湿しましょう。
風邪の予防にも効果的です。
加湿器がない場合は、濡らしたタオルや洗濯ものを干しておきましょう。
一番大切なのは、赤ちゃんの普段の呼吸・息がどんな様子か知っておくことです。
前述したとおり、新生児の呼吸は常に一定ではないので、日頃からどんなときにどう変化するのかを意識して観察しましょう。
あまり神経質になると気疲れしてしまうので、日頃からスキンシップしながら様子を見るのが一番よいでしょう。
赤ちゃんの発達に伴い、親は心配と驚きの連続の日々ですが、あまり慎重に考えすぎずに子育てを楽しんでくださいね。