妊娠初期に生理痛で出血した!これって大丈夫?

妊娠するとつわりなど様々な体の変化に戸惑う方も多いと思いますが、生理の煩わしさから解放されるのはちょっと嬉しいですよね♪
でも、妊娠してからも生理時のような痛みや出血もあるとか!?
今回は気になる妊娠初期の生理に似た症状についてまとめます。

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妊娠したのに生理が来た!?

妊娠しているのに、生理痛のような痛みを感じたり、実際に出血があったりする場合があるというのは、本当なのでしょうか。

妊娠すると、子宮が広がったり、いつもはならない下痢や便秘になったりして、腹痛を感じる人が多いというのは本当です。
たいていは一時的なもので、生理痛のような鈍痛の場合が多いようですが、激痛がしたり、出血を伴う下腹部の痛みがあったりする場合は、かかりつけの産婦人科に相談する方がいいでしょう。
このような生理痛にも似た腹痛が起こりやすいのは妊娠初期段階で、それ以降、体が妊娠状態に慣れて安定期に入ると、徐々におさまってくる人が多いようです。

また、痛みだけでなく実際に生理のような出血まで起こる人もいます。
着床出血と呼ばれる現象ですが、この着床出血を体験した人は全体の10〜20%程度と言われており、妊娠したら必ず着床出血が起きるというわけではありません。
着床出血は、受精卵が子宮に着床する際に、絨毛と呼ばれる器官で子宮壁に傷をつけてしまうことで起きるもので、痛みも同時に感じる場合もあります。

着床時の出血は、生理の時のような褐色がかった出血ではなく、鮮やかな赤色をしています。子宮内膜や分泌物と混ざってピンクっぽく見えたり、人によっては薄い茶色ということもあるようです。

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妊娠初期・心配のない出血

妊娠初期に起きる出血の原因を、詳しく見ていきましょう。
まずは、比較的心配のいらない出血についてです。

着床出血

前項で述べたように、着床時に受精卵の絨毛が子宮壁を傷つけるために起きる出血です。
妊娠超初期、生理予定日の1週間前から生理予定日くらいの間に起きるのが特徴です。
一般的には下腹部にチクチクした痛みがある人が多いのですが、安静にして痛みがなくなるようなら心配ありません。
もしも痛みが長時間続いたり、強くなったりする場合には、着床出血以外の原因があるかもしれませんので、すぐに受診しましょう。

絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)

妊娠5〜20週ごろに起きる出血で、子宮内にできてしまった血腫が子宮の外に出てくる際に起こります。
赤ちゃんが問題なく育っていれば妊娠の継続は可能ですが、腹痛がおさまらなかったり出血が続いたりする場合には、切迫流産の恐れがあります。
なるべく早く受診しましょう。

子宮膣部びらん

妊娠4〜15週ごろに起きやすく、子宮口(子宮の入り口)が赤くただれている状態のことを言います。
このような状態では、内診などの外部からの刺激で出血することがあります。
お腹の張りや痛みを伴わない出血ですが、続くようなら受診を。

子宮頚管ポリープ

子宮頚部にできる腫瘍のことで、99%以上が良性だと言われています。
基本的には経過観察となるケースが多いのですが、腫瘍のある場所や大きさなどにより早産の危険があると診断された場合には、切除手術することもあります。

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妊娠初期・気を付けるべき出血


次に、妊娠初期に起きる出血の中でも、より注意が必要なケースや重篤なケースについて見ていきます。
あまり多くはないケースですが、知っておくことで安心につながりますので、知識として覚えておくといいでしょう。

子宮外妊娠

受精卵が子宮内ではなく、卵管など子宮以外の場所に着床し、そのまま成長してしまう妊娠のことです。
子宮外妊娠では、残念ですが妊娠を続けていくことができません。
卵管などに着床した受精卵はそのまま成長しようとしますが、卵管には受精卵が育っていくだけのスペースがなく、卵管が破裂して母体の命を脅かすことになります。
真っ赤な鮮血が出たり、立てないほどの激しい腹痛があったりする場合には、子宮外妊娠の恐れがありますので、至急、産婦人科を受診しましょう。

早期流産

妊娠12週より前に、妊娠を続けていくことができずに赤ちゃんが亡くなってしまうことを、早期流産と言います。
妊娠初期の流産のほとんどは、赤ちゃんの染色体異常や遺伝子に問題があり、流産のおよそ80%はこの早期流産であるとされています。
少量の出血が続く、急に大量の出血がある、お腹が張る、生理痛に似た激痛がある、などの症状が一般的な流産の兆候ですので、気になることがあればすぐに受診を。

胞状奇胎

絨毛組織の異常により、ぶどう状の粒が子宮内で増殖し、赤ちゃんを吸収してしまう病気です。
原因は不明ですが、受精卵に問題があると考えられるケースが多く、約500人に1人の割合で発症すると言われています。
生理痛のような下腹部のチクチクとした痛みや、重いつわり症状、茶色のおりものや少量の出血が続くなどが胞状奇胎の兆候です。
胞状奇胎と診断されたら、子宮内容除去術を受けることになります。

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出血したら慌てずに対応を


このように見てくると、妊娠初期の出血には本当に様々な原因があることが分かりますね!
妊娠に伴う自然な出血から、妊娠継続が難しくなる重篤な病気による出血まであり、実際に自分が出血したら、これはどんな出血なのだろうと心配になってしまうことでしょう。

でも、どんな理由での出血でも、妊娠中のママがやるべきことは以下の3つ。
しっかり覚えておいてくださいね!

  1. 自己判断をしない
  2. 出血時の状況を確認する
  3. 病院に相談をする

特に②については、病院を受診する際にしっかり伝えることで、出血の原因が判明しやすくなりますし、お医者さんの現状把握にも役立つことです。
出血すると慌ててしまうとは思いますが、まずは冷静に出血時の状況を確認しましょう。

  • お腹の張りが定期的にあるか
  • 腹痛が続いているか
  • 出血の色、回数、量はどうか

できればメモを取るなどして、正確に把握できるように工夫しましょう。

お腹の赤ちゃんと自分自身、妊婦さんは常に2人分の命をその身にあずかっています。
心配しすぎるのもよくありませんが、安易に自己判断したり、周囲の「私もそうだったよ!」という声に流されたりせず、冷静に自分の体の状況を把握してくださいね。
そして、妊婦の第六感を信じて、少しでも気になることや心配に感じることがあれば、健診前であってもかかりつけの産婦人科などに相談に行きましょう。

安心して楽しいマタニティライフを送るためにも、自分の体の小さな変化にいつでも気づくことができるよう、常に気を配って生活しましょうね!

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