赤ちゃんが耳をかく仕草。よくある行動ですが、あまりに頻繁だと気になりますよね?
それにバリバリ音を立ててかいているのを見ていると、なにかの病気のサインでは、と心配にもなります。
赤ちゃんはどうして耳をかくのでしょうか?
よくある原因を3つにまとめてみました。
原因1.眠い時のくせ
- 授乳中や寝る前、うつらうつらしながら耳をかく
- イライラしながら耳をかく
こんな場合は眠い時のくせであることが多いです。
たくさんの赤ちゃんに見られるくせで、経験のあるママも大勢いるのではないでしょうか。
眠るのがヘタな赤ちゃんだと、耳をかきむしりながら泣いたりすることもあります。
あまりに激しくかくので心配になるかも知れませんが、だっこや授乳でそのまま寝つくようならトラブルの可能性は低いので様子を見ても大丈夫です。
赤ちゃんの腕はまだ短くて、自分の自由になる範囲は限られています。
なので、手の届きやすい耳や顔、頭などを頻繁にかく行動が良く見られるのですね。
また眠たくなると体温があがります。
これによって、布団などに接している肌が汗ばんだりしてかゆくなることもあります。
触ってみて汗をかいているようなら、拭いてあげることですっきりしてスムーズに寝つけるかもしれません。
眠い時のくせですから、無理にやめさせたり、気にする必要はありません。
それでも気になるようでしたら、寝つくまで赤ちゃんの手を握ってあげたり、かゆがるところを優しくなでてあげると赤ちゃんも気がまぎれるでしょう。
原因2.耳のトラブル
- 日常的に耳をかいたり、ひっぱたりする
- 頭を左右に振る
- 寝つきが悪い、眠れない、夜泣きする
- 機嫌が悪いことが多い、激しく泣く
こんな様子が見られるときは、中耳炎になっている可能性があります。
耳だれが出たり不快な臭いがすれば、中耳炎だとわかりやすいのですが、症状が出ないことも多いのです。
赤ちゃんは言葉で痛みを訴えることはできません。
「いつもと違うな?」と思ったら、ママの直観を信じて一度耳鼻科を受診してみましょう。
中耳炎は赤ちゃんの半数以上がかかりやすい身近な病気です。
でも悪化すると、滲出性中耳炎になったり、難聴の原因になることがあるこわい病気でもあります。
早めの受診を心掛けて、しっかりと治療をしていきましょう。
中耳炎ではなくても耳の中に汚れが溜まっている時にも、不快に感じて耳を気にする赤ちゃんもいます。
そのような場合も、耳鼻科を受診してください。
耳かきという行為は、本来は医療行為にあたります。
耳の入り口を軽く拭く程度なら自宅でのケアでも大丈夫ですが、奥の方まできれいにしようとすると、汚れが余計に奥に押し込まれたり炎症を起こす原因になります。
耳鼻科で「耳かきをしたい」と言えば、気軽に行ってもらえます。
赤ちゃんの小さな耳からごっそりと汚れが取れた瞬間は、なかなか気持ちがいいものですよ。
原因3.肌のトラブル
- 顔や体に湿疹がある
- 耳の付け根が切れている
- ボリボリとかきむしって出血したり、じくじくしている
- 耳やほっぺ、頭皮に黄色いかさぶたがある
これらの症状があるようなら、乳児湿疹によってかゆがっている可能性があります。
乳児湿疹は早いと生後1週間くらいから症状が出始めます。
一口に乳児湿疹と言っても症状や種類はいろいろですが、見た目の割にかゆみがないものや、炎症と膿を伴うものまであります。
下記に乳児湿疹と呼ばれる症状を種類ごとにまとめてみました。
新生児ニキビ
思春期のニキビに似た赤い湿疹が、顔全体に見られます。
生後1週間〜1ヵ月くらいによく症状が出始めます。
これは、過剰に分泌された皮脂が、肌の表面や毛穴に溜まってしまうことが原因です。
乳児脂漏性湿疹
顔や頭に、黄色いかさぶたやフケのようなものができるのが特徴です。
かゆみはないと言われていますが、炎症を起こすと赤く腫れたり、じゅくじゅくした傷口になることもあります。生後4ヵ月前後までに現れる症状です。
アトピー性皮膚炎
顔や頭、耳たぶなどの広範囲に、眠れないほど強いかゆみを伴う赤い湿疹ができます。
症状は乳児脂漏性湿疹ととても似ています。
月齢によっては医師にも見分けがつかないこともあり、きちんとしたケアをしないと悪化しやすいです。
一度皮膚科にかかって相談をすることをおすすめします。
乳児湿疹は石鹸などで丁寧に洗ったり、寝具など身の回りのものを清潔に保つことで、徐々に症状が治まっていくことが多いです。
乳児湿疹がなかなか治らない、もしくは悪化する場合には皮膚科を受診してみましょう。
炎症を抑えるお薬や保湿剤によって症状が緩和されることで、赤ちゃんのストレスもママのストレスも減るはずですよ。
赤ちゃんの爪を切るコツ
原因がわかって対策をしても、しばらくは耳をかく仕草を続けるかもしれません。
こまめに爪のケアをして傷ができないように気をつけてあげましょう。
赤ちゃんの爪は伸びやすいので、週に2回を目安に爪切りをしてくださいね。
小さな爪を切るのには、はじめは苦戦するかもしれません。
慣れないうちは、赤ちゃんが眠っている時がおすすめですよ。
赤ちゃんが起きてしまいそうなら焦らず、残りはまた次の眠りについた時にしましょう。
コツとしては、爪の両端をまず切ってから、最後に残った中央部を少しづつ切っていきます。
一度に大きく切ろうとすると、尖った部分ができやすくなってひっかき傷の原因になります。
こまめにはさみを動かして、少しずつを心がけてください。
深爪にならないように、爪の白い部分が0.5〜1mmくらい残ることを目安にするときれいに切れます。
もしすでにかきこわしができていて傷口が気になる場合は、ミトンを使うのもいいかもしれません。
ただミトンをすることで手の平が蒸れたり、手の感覚の発達に影響することもあるので、長期的な使用というよりは傷がきれいになるまで使うというのがおすすめです。